鎖骨骨折の回復に向けたリハビリプランの立て方をいっぽ整骨院が解説
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【鎖骨骨折の回復に向けたリハビリプランの立て方をプロが解説】
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鎖骨骨折のリハビリが重要な理由
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鎖骨骨折後にリハビリを怠ると起こるリスク
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リハビリを適切に行うメリットとは?
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鎖骨骨折の回復過程を知る
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鎖骨骨折の一般的な回復期間
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手術後・保存療法後で異なるリハビリの進め方
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鎖骨骨折のリハビリプランの立て方と進め方
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第1段階【固定期】痛みの軽減と可動域保持
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第2段階【可動域改善期】肩周辺の柔軟性向上
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第3段階【筋力強化期】筋力トレーニングのポイント
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第4段階【日常復帰期】日常生活・スポーツ復帰の準備
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鎖骨骨折後のリハビリで注意すべきポイント
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痛みを我慢しすぎない
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焦りすぎて無理をしない
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医師や整骨院と連携した進め方がカギ
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いっぽ整骨院の鎖骨骨折リハビリプランの特徴
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経験豊富な院長が全施術を担当
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整形外科と連携して安全なリハビリを提供
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夜23時まで営業だから通いやすい
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【鎖骨骨折の回復に向けたリハビリプランの立て方をプロが解説】
スポーツ活動や日常生活において比較的多くみられる鎖骨骨折。「折れてしまった…」というショックとともに、多くの方が「早く元の生活に戻りたい」と強く望まれます。しかし、鎖骨骨折からの復帰には適切なリハビリが不可欠であり、ただ安静にしていればよいわけではありません。
当院(いっぽ整骨院)にも鎖骨骨折の患者様が多数来院されますが、リハビリを丁寧かつ段階的に行った方とそうでない方では、回復期間や日常生活への復帰に大きな差が出ます。
そこで今回のブログでは、鎖骨骨折の回復に向けたリハビリプランの立て方を詳しく解説します。整骨院で実際に行われているリハビリの方法やポイントを専門的な視点から解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
鎖骨骨折のリハビリが重要な理由
鎖骨骨折後のリハビリは非常に重要です。鎖骨は上肢(腕)と胴体をつなぐ唯一の骨であり、腕の動きを支える大切な役割を担っています。そのため、骨折後にリハビリを十分に行わないと、肩関節や首、腕の動きが制限され、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
鎖骨骨折後は一定期間、患部を固定するため、周囲の筋肉や関節が硬くなりやすく、筋力低下や柔軟性低下が生じます。リハビリはこれらの筋力・柔軟性を回復し、肩関節の可動域を取り戻すことを目的として行います。
鎖骨骨折後にリハビリを怠ると起こるリスク
鎖骨骨折後に適切なリハビリを怠ると、次のようなリスクが考えられます。
① 肩関節の可動域制限(拘縮)
リハビリを行わないと、肩周囲の筋肉や関節包が硬くなり、肩がスムーズに動かなくなります。特に腕を上げる・後ろに回す動きが困難になり、服を着る、物を取るなどの日常動作に支障が生じます。
② 筋力の低下
固定期間中に筋肉が使われないことで、肩周りや上腕部の筋力が低下します。リハビリを怠ると筋力が十分に回復せず、腕のだるさや疲れやすさが慢性化する場合があります。
③ 姿勢の悪化と痛みの慢性化
鎖骨周囲の筋肉が緊張した状態が続くと、姿勢が悪くなり、肩こりや首・背中の痛みが慢性化する可能性があります。また、鎖骨骨折部位に痛みが残ったまま放置すると、慢性的な痛みや違和感が残り、後遺症となるリスクが高まります。
リハビリを適切に行うメリットとは?
鎖骨骨折後にリハビリを正しく行うことで、以下のようなメリットがあります。
① 関節可動域の回復
リハビリにより、肩関節の柔軟性が改善し、肩や腕の動きを元の状態に近づけることができます。スムーズに腕を動かせるようになることで、日常生活への早期復帰が可能になります。
② 筋力の回復と再発予防
段階的な筋力トレーニングを取り入れることで、骨折前の筋力を取り戻し、骨折箇所への負担を軽減します。また、筋力が回復すると、鎖骨周囲をしっかりとサポートでき、再発のリスクも軽減されます。
③ 痛みの軽減・姿勢改善
リハビリを行うことで患部の血行が促進され、痛みや違和感を和らげることができます。また、肩周囲の筋肉バランスが整うことで姿勢が改善され、肩こりや背中の痛みを予防できます。
鎖骨骨折後のリハビリは、専門家の指導のもとで段階的かつ継続的に行うことが大切です。適切なリハビリを行うことで、スムーズな日常生活への復帰が可能となります。
鎖骨骨折の回復過程を知る
①鎖骨骨折の一般的な回復期間
鎖骨骨折の回復期間は、骨折の重症度や治療法によって若干異なりますが、以下が目安です。
治療方法 | 骨癒合(骨が完全につくまで) | 社会復帰までの期間 |
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保存療法(非手術) | 約4~8週間 | 約6~12週間 |
手術療法(プレート固定など) | 約3~6週間 | 約4~8週間 |
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骨がつく(骨癒合)まで
一般的には、保存療法の場合で約1か月半〜2か月、手術療法で約1か月程度が骨癒合の目安です。 -
日常生活への復帰まで
痛みの程度や可動域によりますが、軽い日常動作は骨折後約2~4週間で徐々に可能となり、スポーツ復帰など強度の高い活動は約2〜3か月後が一般的です。
② 手術後のリハビリの進め方(プレートやピン固定など)
手術を受けた場合、骨折部位は強固に固定されるため、比較的早期からリハビリを開始できます。
【手術直後~約1週目】炎症期・保護期
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患部は固定しつつ、肩関節周辺以外の関節(肘や手首、指)の軽い運動を開始。
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肩甲骨周囲の筋肉をゆるめるマッサージや、痛みの少ない範囲での軽い動きを取り入れる。
【約1~3週目】可動域訓練期
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徐々に固定を解除し、肩の可動域を拡大するために、無理のない範囲で軽い振り子運動(コッドマン体操)を行う。
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肩甲骨のストレッチや、肩甲骨周囲筋の軽度な筋力トレーニングを開始。
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痛みを感じない範囲で、少しずつ肩の動きを回復。
【約4~6週目】筋力訓練期
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肩の可動域がある程度回復したら、徐々に軽めのチューブ運動や軽度の筋力トレーニングを導入。
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日常生活動作(洗顔、着替え、軽い荷物の持ち運びなど)を再開し、患部に徐々に負荷をかけて慣らす。
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定期的なレントゲン撮影で、骨の癒合を確認しつつ段階的に負荷を増やす。
【約6~8週目以降】強化期〜復帰期
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筋力を本格的に強化し、重さのある負荷(ダンベルなど)を使った運動を開始。
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医師の許可を得たら徐々にスポーツ活動を再開。
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約8週目以降は、日常動作やスポーツの完全復帰を目指してトレーニングを継続。
③ 保存療法後のリハビリの進め方(バンド固定・三角巾など)
保存療法は骨が安定するまで時間がかかるため、リハビリの開始時期がやや遅れます。
【骨折後〜約3週目】固定期(安静期)
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三角巾や鎖骨バンドなどで患部をしっかり固定し、安静を保つ。
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肩関節は動かさず、肘や手首、指の軽い運動のみ行う。
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痛みや腫れを抑えるためにアイシングや患部以外の部位のストレッチを実施。
【約3~4週目】軽度可動域訓練期
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骨がある程度安定したことを医師が確認したら、徐々に固定を外して肩の動きを軽く再開。
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振り子運動や肩甲骨周囲のストレッチ、可動域の改善を目的としたゆっくりとした動きを取り入れる。
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痛みが強ければ無理をせず、痛みのない範囲で動かすことが重要。
【約5~8週目】積極的可動域訓練期
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可動域をさらに拡大するため、肩の上げ下ろしや回旋運動、肩甲骨の運動を積極的に行う。
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軽めの筋トレ(ゴムチューブ、軽量ダンベルなど)を取り入れ、筋力回復を目指す。
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この時期は骨癒合が完全でない場合もあるため、強い負荷は避ける。
【約8週目以降】筋力強化〜日常復帰期
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骨癒合が完全に近づくと、筋力トレーニングの負荷を徐々に増やす。
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日常生活動作への復帰を促し、スポーツや労働への復帰も慎重に進める。
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完全復帰までは約3か月程度かかることもあるため、焦らずゆっくり進める。
注意点(共通)
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いずれのリハビリでも、痛みが強い場合は無理をしないことが最重要です。
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医師や理学療法士と連携を取り、定期的に骨癒合の状況を確認することが必要です。
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骨折部位の安定性、可動域、筋力の3つをバランスよく改善することが、再発や合併症の予防に重要です。
鎖骨骨折のリハビリプランの立て方と進め方
鎖骨骨折後のリハビリで注意すべきポイント
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鎖骨骨折後のリハビリで重要なポイントである、「痛みを我慢しすぎない」「焦りすぎて無理をしない」「医師や整骨院と連携した進め方がカギ」について、それぞれ詳しく解説します。
① 痛みを我慢しすぎない
鎖骨骨折後のリハビリにおいて「痛み」は非常に重要な目安です。多少の痛みはリハビリ過程で生じることがありますが、強い痛みを我慢して無理に動かし続けると、骨折部位の治癒を遅らせたり、周辺組織(筋肉・靭帯)を損傷させるリスクが高まります。
痛みが強い場合、以下のような対応を意識しましょう。
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痛みの程度を記録し、医師や整骨院に細かく報告する
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痛みが増す運動や動作は中止または軽減する
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痛みを抑えるために適切な薬や湿布を使用する(医師の指示に従う)
痛みを無視してリハビリを続けると慢性的な痛みに移行することもあるため、「痛みがある=無理をしてはいけないサイン」と理解し、早めに専門家に相談することが大切です。
② 焦りすぎて無理をしない
鎖骨骨折後は、日常生活や仕事への早期復帰を望むあまり、つい焦ってしまう人も多いです。しかし、骨の治癒には一定の期間が必要であり、無理をして患部に負荷をかけすぎると、回復が遅れるだけでなく、再骨折や変形治癒を起こす可能性もあります。
焦りを防ぐためには、以下のポイントを意識しましょう。
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医師から指定された回復期間を理解し、守る
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自分の回復状態を周囲(家族や職場)に伝え、理解を得る
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段階的に少しずつ運動量を増やし、状態を確認しながら進める
リハビリは「焦らず少しずつ回復を積み重ねていく」ことが最も効率よく、安全に機能を取り戻すコツです。
③ 医師や整骨院と連携した進め方がカギ
鎖骨骨折後のリハビリは、自己流で進めるとリスクが大きくなります。医師や整骨院(柔道整復師)のような専門家との連携が重要です。
医師や整骨院との連携を深める具体的なポイントとして、
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病院での定期的な診察と検査で骨折の回復度を客観的に確認する
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整骨院では筋肉や関節の機能回復を目的とした手技療法や運動療法を受ける
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医師・整骨院で得た指導やアドバイスを日常生活でも徹底して守る
といったことを行うことで、安全かつ効果的な回復につながります。
骨折治療の専門家(整形外科医)と、機能回復の専門家(整骨院)がそれぞれの得意分野を活かして連携することで、痛みを軽減し、可動域を効率よく回復することができます。
これら3つのポイントをしっかりと意識してリハビリを行うことで、鎖骨骨折後の回復をよりスムーズに、安全に進めることができます。
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いっぽ整骨院の鎖骨骨折リハビリプランの特徴
【参考リンク】
骨折の後遺症を防ぐ方法
整形外科との連携による効果
鎖骨骨折のリハビリでお悩みなら、ぜひ一度いっぽ整骨院へご相談ください。